竜宮の踊り子 [食いしん坊]
ある日の電話。「竜宮から、タイとヒラメをクール宅急便で送ります」
釣りにのめりこんでいる若い友達の、ご主人からでした。
「僕は船酔いするので、もっぱら車の送り迎えと調理係です」
彼女は内科医院の院長。釣りでは仕事のストレスをきれいさっぱり忘れられるのだとか。
立派なタイ2尾、ヒラメ1尾が届きました。
白状すると、私はヒラメをおろしたことがありませんが、やってみるしかない。
片身をおろした頃には、要領がつかめてきました。
またきてくれたら、もっと上手に料理してあげるからね、ヒラメちゃん。
その晩はタイとヒラメの豪華刺身。食べきれない分は昆布しめ。骨はあら煮。あら煮にもできないような部分はスープを取って、後日、ブイヤベースに。うちにきた食材は、無駄なく食べられてちゃんと成仏するのです。
タイといえば、仕事仲間だったKさんを思いだします。釣りに出掛けていたKさん、駅から奥さんに電話をかけた。
「目の下3尺の大物を釣った。友達を呼び集めて」。
私にも電話がまわってきて、Kさんのアパートを訪ねてみれば…「目の下3尺」は「目の下30㎝」の誤りでした。
私が到着したのはやや遅かったので、残っていたのは、30㎝の骨だけ。
奥さんが急遽こしらえたらしい、豆腐と青菜の炒め物をつまんで帰ったことでした。
2010-12-05 01:13
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