来年の賀状作成中

卯年生まれの友達に、「あなたの干支の絵を作成中だからね」といったら、「楽しみにしてるわ、元日に着かなくても」といわれ、しょんぼりしてしまいました。私の賀状、元日に着いたためしがないのです。それはそうだけど、こうもはっきりいわれるとね…
まずアイデアがあって、ああでもないこうでもないと下絵を描いて、版木に転写して、彫って、摺って、ようやく原画のできあがり。これをパソコンに取りこんで、レイアウトして、プリントアウト。さらに住所録を見直して、宛名を印刷。うわ、書き出してみたらこんなに工程があったんだ。
写真は版木を途中まで彫ったところ。青く塗ってあるのは、彫り残す部分を見えやすくするためです。画面右上にあるのはデンタルスコープ。歯のお医者さんが使う道具ですが、プラモデルの組立にも重宝らしい。私もこれがないと仕事になりません。眼鏡の上からこれをかけると、こまかいところはよく見えるんだけれども、そう！　棟方志功先生並みの超近眼になるのです。レンズ前面と版木の距離わずか１０㎝。この状態で鋭い刃物をもって作業するのですから、意識は刃先に集中せざるを得ません。雑念はきれいさっぱり念頭から去ってしまいます。なかなかもって精神衛生にはよろしいようで。

タグ：年賀状 近眼 木版画

コメント 2

製作風景が拝見できて興味深いです。
小学生の頃、図画工作の授業で一番楽しみだったのが版画でした。
by くーぷらん (2010-12-24 09:34) 

小学校の授業で版木を彫り、（今になって思えば先生の注意をよく聞いていなかった）丸鑿がすべって、腕を傷つけてしまいました。教材の彫刻刀はナマクラだから、ちょっと血が出ただけで、誰にも気づかれずにすみましたが、傷跡は今も見えます。
だから版画などするもんじゃないと思っていました。ところが三十代の半ば、強烈な勧誘を受け、団体展に出品する約束をさせられました。それから版画の講習会にいった有様です（笑）。泥縄のクセは当時からのようで…
by tree2 (2010-12-24 11:46)