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バッハ教会カンタータ連続演奏会ⅩⅩ [音楽]

2011.2.18.JPG
2012年2月18日、逗子文化プラザのなぎさホール。演奏の前、満員の聴衆に向かい、主宰にしてフルートのソリストである吉田龍夫さんのお話がありました。「2003年にはじめたバッハ教会カンタータ連続演奏会も、今回の第20回をもちまして最終回となり…」
予告はされていたので驚きはしなかったけれど、涙がにじんできました。
オーケストラと合唱の「ターフェルムジーク鎌倉」、声楽の4人のソリスト、その都度の曲に必要な楽器のソリスト、指揮者、合唱指揮者と多くの人を集め、練習し、ホールを確保し、歌詞を翻訳し、プログラムを印刷し、チケットを販売。裏方も必要だし、後援団体への働きかけもしなけれなばらなかったでしょう。
これを1年に2度のペースで、10年間! どれほど大変だったか想像に余ります。いつまでも続けるのは困難であることも。
人が集まり、なにごとかをなしとげ、散じていく。それは人の世の常ではありますが、「もうお終いだよ」と宣言されるとやはり悲しい。

演奏1曲目は、「第156番」のシンフォニア。そして2曲目、「第41番」冒頭の華麗な合唱に、私の涙は吹き飛んでしまいました。
各パートの声が、いろいろな楽器の音色が、あるときはマッスとなり、あるときは線となり、整然と、入り乱れて、光って、沈んで、満ちて…この感覚は、ホールでなければ、演奏する人々をまのあたりにしながら聴かなければ、決して得られないものです。

思えば、私はなんと贅沢な時間をたくさんいただいたことでしょう。皆さま、ありがとうございました。
名残は尽きないけれど、あと2回アンコール公演があることだし、今日は泣かずに帰ります。
(と、書きながらまた涙が)
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tree2

バッハの教会カンタータは、もとは地域の暮らしに密着した音楽なんですね。演奏する人も聴き手も、地元のじいちゃんばあちゃんから赤ちゃんまで、市長さん鍛冶屋さん肉屋さんなど、いろんな職業の人たち。
だから礼拝の音楽とはいっても、まじめくさったお説教くさいものばかりではないのです。珠玉のように美しいシンフォニア、天地も鳴動するダイナミックな合唱、オペラのように情感に満ちた歌、ときにはまるでジンタと思うほど賑やかなラッパや太鼓と、飽きさせない工夫がしてあります。
毎週(毎週ですよ!)こんな音楽に触れることができた人たち、なんで幸せなんでしょう。

by tree2 (2012-02-21 12:31) 

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