私の読書傾向-7 [アートな時間]
贈り物として包まれた本は、池澤夏樹の「氷山の南」です。
親戚の子どもたちに、「16歳になったら開きなさい」といって、贈るつもりでいます。
「氷山の南」は、2年ほど前に新聞に連載されました。
新聞の連載小説を、こんなに楽しく読んだことはかつてありません。内容は、高校を卒業したばかりの主人公が社会に足を踏み入れていく過程です。とりわけ私が惹かれたのは、主人公の若者が身辺の状況をどう把握し、それをどう行動に反映させていったかということでした。
この本、自分が16歳の頃に読みたかったと、せつに思いました。もうひとつ素晴らしいのは、私の嫌いなジメジメ感がまったくないことです。
数日前、日本の作家は食わず嫌いだと書きました。新聞に連載されていなければおそらく読まずに終わったでしょう。この小説に出会えてよかった。
2012-05-17 00:22
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素敵な趣向の贈り物ですね。
映さんらしいな。
池澤さんの小説は私も好きです。
by 花がたみ (2012-05-25 17:16)
連載が終わってから、出版を今か今かと待っていました。
まちきれず、新聞社に電話しました。予定はないといいます。
こういう本がすぐに出版されないなんて、これがウダウダ・ジメジメを好む人が多い、日本の風土かいな。いやはや。
2年ほど待ちましたかね。
出版を知ったので、さっそく本屋へ。
でも、一人は5年生。もう一人は5歳。あげるタイミングに困っています。
by tree2 (2012-05-26 11:12)