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京のデティール-24 [旅気分]

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茶室の庇の天井。池からの反射光で、きれいに見えます。
学生時代、美術史の研修できたときは、書院の中に入れました。あらかじめその名は知っていた桂棚(違棚)を見たとき、「全然、簡素なんてものじゃない」というのが私の感想でした。
今度も天井を見上げて、「贅沢のきわみよね」とつぶやいたら、そばにいた友達が、「そうよっ」と、力強くうけあってくれました。
桂離宮って、1千万円もする結城紬みたいなものですね。

ここは宮内庁が管理しているのだから、マナーが大変窮屈だろうと思っていましたら、
見学コースへ出発のとき、「カメラやビデオはご自由に」といわれ、え? 意外。
ガイドさんが先頭、後ろに警備の人。我々は集団から離れないようにといわれはしたものの、ちょっとくらい遅れても注意されないし、茶室の縁側に腰掛けるのも黙認。国宝の建築に、ですよ。
茶室の室内に向けてストロボを発光させるような、行儀のわるい見学者もいませんでしたけれど。
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SILENT

桂離宮で思い出しました。映画監督の篠田まさひろさんが、奥様と二人で離宮を訪れた時、受付で奥様が女優と職業欄に書くと、「河原ものは立ち入りできませぬ」と言われ、「これは名誉な事だ!」と監督が呟いた」そんな話を鮮明に覚えています。
白洲正子氏が、若い頃冷泉家を訪ねた際、「じげびとが参りました」と言われたことも似ています。流石の都ですね。
by SILENT (2012-11-13 21:34) 

tree2

あはは、じげびとは「地下人」とでも書くのかしら。
あの桂離宮を作って、田舎風だとか、簡素だとか思っているのは、天上人の感覚なのだと、納得です。私のごときスーパーじげびとには、桂棚などは、結構デコラティブに思えました。
それはそうと、河原者とか、じげびととか、一見さんお断りとかいう、京都の価値観は嫌いじゃありません。すべて平均化してしまうと、世の中面白くなくなっちゃう。たとえ、私がシカトされる側であっても。とさえ、思うことがあります。


by tree2 (2012-11-14 01:48) 

SILENT

白洲正子さんの「京都には本物がある、人も街も」が好きです。関東の地下人より

by SILENT (2012-11-14 09:50) 

tree2

楽しい京都その一は、出汁巻き卵。東京の甘ったるい卵焼きしか知らなかった私は、目からウロコでした。
その二、錦小路で買ったおかずを、ちょっとした空き地を見つけて腰を下ろし、青空の下で食べること。
その三、「まつ九」の絵葉書(手摺木版)。大津絵の鬼シリーズ、今もあるかしら。
我ながら、超地下人ですわぁ。
by tree2 (2012-11-14 14:17) 

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