ちょっとディープなフランス-5 [旅気分]
コンク サント・フォワ聖堂
コンクは、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路のひとつ、ル・ピュイの道にある小さな村。
サント・フォワ聖堂のタンパンが見たくてここにきました。
タンパンの場面は最後の審判。中央にいるキリストは右手で上を指し、左手で下を指しています。、
キリストの右側は天国、左側は地獄。
天国に入った人たちはお行儀がいいけれど、いきいきとして愉快なのは地獄送りの人々。
地獄にいく人の身になったら愉快なんていっていられないでしょうけれど。
聖堂のなかは質素です。いい感じ。
窓のデザインがすっきりしていると思たら、これは現代の作家の手になるらしい。
サント・フォワ聖堂は12世紀前半に完成しているそうです。このデザインもわるくないけれど、私としては、昔の姿がどんなだったか知りたい。
朝、人けのない聖堂のなかで、オルガンが鳴りはじめました。
どこかで礼拝をしている様子はありません…いい音だなあ…アマチュアの演奏じゃないね…こんな田舎で?
でもこれ、スピーカーの音ではないよ…えっ、ほんとだ…ナマ演奏!
弾いていたのは、背中が少し丸い老婦人。
知らない曲ばかりですが、聴き飽きません。
最後まで聴いて、その女性が鍵盤に覆いをかけて立ち去ろうとしたとき、思わずお辞儀をしてしまいいました。
「ありがとう、素晴らしかった」。英語が通じました。「音もきれいですね」「いい楽器です」。
オルガンはアップライトピアノくらいの大きさで、パイプは木製。木製のパイプオルガン、はじめて見ました。
しばらくして、今度はもっと力強い響きで、バッハが。こちらは金属のパイプオルガンです。
でも、木製のパイプオルガンの音の方が好きだな。
無造作に台の上に置かれているのは祈祷書でしょうか。
このコップに入った蝋燭は1週間燃え続けるそうです。私はケチをして、2~3時間で燃えつきるという1ユーロの蝋燭にしました。