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青森・十和田-6 [アートな時間]

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十和田市現代美術館の階段です。1階から2階、屋上までの三つの階段がみな、こんな感じ。
この壁画も作品で、作者はフェデリコ・エレーロ。
展示室の作品は暗めの印象のものが多かったので、壁画の明るく楽しい色彩にホッとします。

展示室では撮影できません。
一番印象に残ったのは、ロン・ミュエクの「スタンディング・ウーマン」でした。
それは、70歳くらいの、ずどんと太ったお婆さん。
彫刻、というには、素材がリアルです。
髪の毛は本物(あるいは本物に見えるもの)。着ている服は布だし、ソックスや靴もそれなりの素材。
老人らしいくすんだ肌の色も、まことにリアル。
つくりからいうと生き人形といいたいところですが、大きさが半端じゃない。
身長は4メートルちかくあり、体型が体型ですから、生きた人間の体重に換算すると、1トンはありそう[わーい(嬉しい顔)]
西欧の、どこの田舎にもいる普通のお婆さん、といった感じです。
普通に育ち、普通に家庭をもって、普通の暮らしにまつわる面倒と苦労をたっぷり味わった人らしい表情です。
くるものを拒まずに受け入れる落ち着き。
己が意識している以上に深い知恵。
しかし、自他への厳しさも秘めている。
そんな表情で、じいっと、こちらを見下ろしているわけ。
恐れ入りました。
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コメント 2

グリンクリン

以前BSテレビでこちらの美術館を紹介されているのを
みた事があります。
こちらの階段は出てきませんでしたが
「スタンディング・ウーマン」はハッキリ印象に残っています。
tree2さんの豊かな表現力に改めて感心しました。
by グリンクリン (2014-07-13 13:57) 

tree2

「スタンディング・ウーマン」一つを見ただけで、ここにきた価値はあると思いました。
やはりリアルな表現は強いです。
映像作品や、コンセプト中心の、他の作品の印象は吹っ飛んでしまいました。
by tree2 (2014-07-14 00:18) 

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