春がきた-11 [花たち]
開店前の花屋の店先。鉢やポットに入った花のまわりに、簡単なかこいがしてあるだけ。誰もいないので、気兼ねせずに撮れました。
これ、モノクロームで撮ったのではありません。全体的に銀灰色なのです。異様な印象ですが、寄せ植えなどにもちいたら効果的でしょうね。周囲がカラフルなので、かえって目を引きました。
この花も名前を知りません。
春がきた-9 [花たち]
春がきた-6 [花たち]
アシビとも、アセビとも呼ばれる花です。
私はこの花の名を万葉の歌で知ったので、万葉時代にそう呼ばれていたであろう「アシビ」のほうがなじめます。
この歌、高校の教科書に載っていたような…
磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君がありと云はなくに 大來皇女
亡き人を思う、沈痛な情感。
茂吉の「万葉秀歌」の解説によれば、大來皇女が弟の大津皇子の死をいたんで詠んだ歌だそうです。
ずいぶん前、東大寺の周辺を歩きまわって、奈良にはアシビの樹が多いことを知りました。花はすべて白でした。弔いの歌に詠まれるアシビは白でなければなりません。
赤いアシビもあると気づいたのは、かなりあとのことです。野生なのか、園芸品種なのか。