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食欲の秋-2 [食いしん坊]

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千葉県に住む高校時代の級友から、何年ぶりかに電話。
「明日、家にいる?」
「うん、明日は出掛けない」
「生ピーナツ送るから、留守だといけないと思って」
到着した生ピーナツ、なんと3袋。すぐ茹でないといたむってことね。
これ、見たことない。殻が大きい、白い。なんとなくお蚕さんじみて、うごめきそうな感じ。
名前は「大まさり」というそうです。最近新聞で、新品種が出たと書いてあったような。これのことかしら。
愛用のシャトルシェフに入りきらず、半分は冷蔵庫に保管して、2度にわたって茹でました。
茹でるといっても沸騰したら保温するだけですから手間いらずです。
さて味見。甘くて、もっちりした食感。これまでの茹でピーナツとは別のおいしさでした。

食欲の秋-1 [食いしん坊]

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京都にかまけて長々と書いている間に、続々とご馳走到来。
その一は、「筆柿」。まさに筆の穂先の形です。皮が薄いので丸かじりできます。
果肉には黒っぽい筋がたくさん入っています。
筆柿は、子供の頃、郷里の青森で食べた「南部柿」にちょっと似ています。柿は寒いところではよく育たないとかで、県内でとれる唯一の柿だと聞いていました。もっとずんぐりして、もっと小さく、味にクセがあります。
筆柿の方がすっきりした味です。

タグ: 筆柿 南部柿

ラッキョウを干す [食いしん坊]

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毎年ラッキョウを4㎏買います。こちらはジャムづくりと違い、趣味ではないので、私の機嫌は[ふらふら]
砂を洗い流して、アタマとシッポを切り落とす。塩漬けの前にホワイトリカーをくぐらせます。この間、2~3時間は立ちっぱなし。漬けた容器はベランダに出しますが、それでもにおいが…
水が上がってから、待つこと4~5日。それから甘酢に漬けます。
そして8月。1日中晴天が続きそうな日に、ラッキョウを甘酢から抜いて風に当てます。
甘酢はラッキョウの水分で薄まっているから煮詰め、追加の甘酢も作ります。
ラッキョウを漬けなおすのは夕方。これが済んで、やっと私の機嫌も[わーい(嬉しい顔)]
秋になればおいしく仕上がっています。
いったん風に当てて漬けなおしたラッキョウは、翌年の夏になってもフニャフニャになりません。
刻んでジャガイモのサラダに入れたり、フレンチドレッシングに混ぜることもあります。

日本橋漬 [食いしん坊]

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友達からのプレゼントです。
「これ、日本橋漬と書いてあるけど福神漬けなの。缶が面白いでしょ」
昔のマッチみたい。
石造りの日本橋が描かれています。その絵に、あの腹立たしい高速道路なんかありません。
日本橋の上にすっきりと青空が広がっていた、そういう時代のデザインなのでしょう。
そういえば私、駆け出しの頃、インダストリアルデザイナーの剣持勇氏に電話インタビューをしたことがあります。
わずか数分の間ですが、高台寺蒔絵などが話題にのぼり、
「昔のものは、デザインの質はとにかく、デザインの密度が濃い」とおっしゃったことを忘れません。
たしかに現代のデザインは、洗練されてはいても密度が薄いというか、軽いというか。そういうものが多いですね。昔のマッチ箱や古風な缶詰のデザインには、剣持先生の言葉がそっくりあてはまるなぁ。
久しぶりにカレーを作ったので、「日本橋漬」の缶を開けました。
コクのある醤油の味、甘みが出しゃばらず、食感シャッキリ。おいしい福神漬けです。

母のドーナツ [食いしん坊]

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友達から「綱かりん糖」というお菓子をもらいました。
おいしそうな色合い、歯ごたえのしっかりありそうな質感。眺めているうちに記憶の底がざわめきはじめ、なにやら浮上してくる気配。
そうでした。それは、母が「ドーナツを作ってあげる」といった日のことです。
私は4歳くらいだったでしょう。ドーナツを食べた経験があったかどうかは思いだせませんが、リング状のお菓子だという認識はありました。
大人たちがなにやら立ち働いているあいだ、私はおとなしく待っていました。
やがて私の前に、のし餅をもっと薄くしたようなものが運ばれました。
薄いのし餅を、茶碗と杯をもちいて、リング状に型抜きするのです。私もさせてもらいました。
いよいよ揚げにかかります。
ドーナツが揚がるまでの時間は、幼心には半日も経過したように思われました。
誰かが小声でいうのが聞こえました。「ふくらまない」
再び待って、さらに待って、やっと、待望のドーナツが。
それは、型抜きをしたときと同じように平べったい、少し焦げたような色のリングでした。
手に取ると重く、かじると…力をこめてかじると、“ドーナツ”がカケラになった勢いで、頭蓋骨がビョョ~ンと振動する感じ。なんだか違うなぁ、という思いが心をよぎりましたが、子供は文句をいってはいけないのです。
今になって考えると、母はかりんとうの生地にふくらし粉を入れればドーナツになると思ったのでしょう。
しかもよくよくこねたので、コシの強い生地ができたに違いありません。
揚げてもなかなかふくらんでこない。今か今かと思っているうちに焦げ色がついちゃった。
まあ、こんなことだったのではないでしょうか。

いただいた綱かりん糖は、ほどほどの固さ。パリッと噛んだときの歯ごたえが気持ちいい。
甘さは控えめ。こうばしくて、おいしいです。
母のドーナツはもっと甘く、少し焦げ臭かったなぁ。
でも、なんとなく似ている。
綱かりん糖を一口食べるごとに、あの日の様子が、ビデオでも見るように思いだされます。

ドイツパン [食いしん坊]

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白いふわふわしたパンに、自分で作る濃厚なジャムは合いません。存在感のあるパンを求めているうちにたどりついたのが、ずっしり重いドイツパン。これがなかなか入手できないのです。
ドイツパンの店はデパ地下に入っても、人気がないのか数年で撤退してしまうから。
先日、ちょっと運動しようと、池袋の東武デパートまで歩きました。そこで発見! 歩いたご褒美。
ポンパドゥールはフランスパンの店だと思っていたので、びっくり、大喜びです。
切り分けて冷凍すれば、当分楽しめます。
以前は同じフロアにロゴスキーがあって、ロシアの黒パンを売っていました。これも大好きだったのに、いつの間にか見あたらなくなりました。寂しい。


ヤングココナツ [食いしん坊]

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通りがかりの果物店で、ン?  これなに。
「どうやって食べるの」
店の小母さん「……」
レジにいたお兄さんが出てきて、
「てっぺんの柔らかい部分を切って、ストローをさしこんでジュースを飲むんです」
なるほど、振ってみるとチャポチャポ音がします。
「それから、下の固いところは包丁の背の方でコンコン叩けば割れるから、殻についているココナツを食べるそうです」
そうです、って、売る人がよく知らないわけ? そりゃないでしょう。
と、思いつつ買いました。1個150円也。モノズキの値段としては手が出る範囲です。

岩手から山菜 [食いしん坊]

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毎年、フキやワラビを送ってくださいます。茹でて、冷蔵便で。
都会では、ワラビを茹でるときに使うワラ灰が手に入らないし、フキは皮をむくのが大仕事です。
その面倒をはぶいてくださるのですから、ほんとにありがたい。
フキは、フキの皮で縛って束にしたものが10束。合計なんと1.5㎏。
ワラビは、そのまま、おひたしでいただきました。
フキは固ゆでだったのでもう一度煮る必要があり、全部、薄味の伽羅蕗に。
できあがったときには、どことなく旨みがたりないような気がしましたが、冷えたら味が落ちつきました。
1.5㎏の伽羅蕗はとても食べきれません。お裾分けしました。

中華街土産 [食いしん坊]

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ハスの実を売っていました。カシューナッツなどと並んでいたので、なんとなく、そのまま食べられるものと思いこんで買ってみました。
家に持ち帰って、さっそく一粒…硬い、ちょっと青臭い。どうやら、これは火を通して食べるもののようです。
ナッツのたぐいだから、ローストしてみるか。
フライパンでから煎りしたら、ますます硬くなっちゃった。ほとんど小石であります。
ネット検索という方法があったよね。最初からそうすればいいものを。どれどれ…
「水に1時間漬け、それから1時間蒸すか煮るかして、甘く味つけする」
そういえば台北にいったとき、あちこちでハスの実の甘納豆を売っていたっけ。甘納豆を作るからには、煮れば柔らかくなるということ。早く気がつけばよかったものを。
煮てみると意外にも、30分くらいで食べ頃の柔らかさに。これを、豚のスペアリブの煮込みに少し入れてみました。食感はちょっとホクホクした感じ。肉料理のアクセントとして、わるくありません。

おいしそう! [食いしん坊]

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木箱は杉の香りがして、「福ハ内」の文字は焼き印。
お菓子は豊かな黄色、ソラマメのようなふくよかな丸み。
正方形の空間を対角線で仕切る、細く黒い竹の板。これが粋ですね。
小さなお菓子の箱に、日本の美意識が横溢しています。

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